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2006年10月

2006年10月31日 (火)

「高血圧→塩分控える」とも限らない

昔なにかで読んだんですが、おじいさんは朝ご飯の味噌汁を飲んでこんなことをおっしゃったとか。
「この味噌汁塩辛すぎる。これじゃ体に悪い!」

そして次におじいさんが出た行動は…

ポットからお湯をじょぼじょぼと注いで薄め、全部飲み干す。

おじいちゃん…それじゃ結果は一緒です。。。


ところで、どうして塩分摂りすぎが体に悪いんでしょう?
これはみなさんよく聞いたことがあると思います。
「高血圧」の原因になるといわれていますね。
でも、どうして塩分を摂ると血圧が上がるのかを知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか?

血管は血液の流れる量によって太くなったり細くなったりします。
血液がたくさん流れてきているのに、血管が普段の太さのままだったら血液が通りにくいですからね。
で、この血管の太さの調節がうまくいかなくなって血圧が高い状態がずっと続く症状を高血圧、血圧が低い状態が続く症状を低血圧と呼んでいるわけです。

そして、血管の太さの調節に密接にかかわっているのがナトリウムとカリウムという栄養素です。
血液中にナトリウムが多いと、血管がきゅっと細くなります。
逆に血液中のカリウムが多くなると、血管は広がる仕組みになっています。

さて、塩分の話に戻りますが、「塩」というのは化学では「塩化ナトリウム」といいます。
つまり、「塩素」+「ナトリウム」でできているのです。
もうわかってきましたね。
塩分を取りすぎるというのは、体内にナトリウムがたくさん入ってくるということで、血液中のナトリウムが増えることにつながるんです。
そうすると当然血管は細くなって、血圧は上がります。

さて、ではどうすれば高血圧を予防できるのでしょうか?
「塩分取らなきゃいいじゃん」っていうのが常識ですよね。
お医者さんに「塩分を控えてください」といわれたお父さんのなんと多いことか。
でもよく考えてください。
すでに説明したとおり、血管の太さは塩分だけで決まるのではありません。
カリウムを忘れてもらっちゃ困るわけですよ。

少し統計的な話をすると、東北地方の人は血圧が高めです。
これは、寒い地方では昔から冬の保存食として塩漬けにしたものを多く食す文化があって、今でもやたら味付けが濃いからなんです。
食文化の都合上、塩分取りすぎの傾向になってしまうんですね。
しかし、青森だけは例外です。血圧低いです。
これはりんごがたくさん取れるからといわれています。
りんごにはカリウムが豊富に含まれていますからね。
※と思ってたら、最近のニュースで青森県の高血圧患者が急増しているという話を聞きました。最近はあんまりりんご食べないそうですね。。。(青森県民談)ちなみに、沖縄でもアメリカ型の食生活が普及した影響からか、肥満の人が増えてきてて、長寿の県の地位も危ういとか。

この例からわかるように、塩分を減らすことだけが血圧を下げる道ではありません。
カリウムの量を増やして、ナトリウム:カリウムの比率を正してあげることも、高血圧予防には効果的なんです。
こういうことを無視して、「高血圧→塩分減らしなさい」というマニュアルを信じてしまってはいけません。
ちなみに、高血圧の人の内、塩分を控えることで血圧が下がる人って、3〜4割だと言われています。
塩味は人間にとってすごく魅力的な味です。おいしいじゃないですか。
それを我慢するより、おいしいりんごを食卓に加える。
そんなプラスの発想の栄養学があってもいいと思います。


まあどちらにしても、味噌汁を薄めて全部飲んでしまうのは意味ないですけどね。

※高血圧は栄養学の観点以外にも原因になる要素はたくさんあります。腎臓の機能不全で血圧が上がっていることもあるし、前回のテーマで扱ったストレスも原因になりますね。なので、きちんと医師に相談する必要があります。それに加えて自己管理もきっちりやりましょう!


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2006年10月14日 (土)

「ストレスが溜まる」ってどういうこと?

「最近ストレス溜まっててさー…」
誰もが一度は吐いたことがあるであろうこの言葉。。。


…「ストレス」ってなんですか???


「ストレス、ストレス」ってみんないうけども、ストレスをきちんと言葉で説明されているのをほとんど聴いたことがありません。
ストレスはからだに悪いと言われます。
病院へ行くと、大抵「ストレスですね」と言われます。
腹痛も、頭痛も、肩こりも、蕁麻疹(じんましん)も、突然のアレルギーも、ガンさえも「ストレスですね」。
ある意味“医者要らず”ですね。

まあ、そんな皮肉を言っていても始まらないので、まずはストレスの本質を考えましょう。


結論から言うと「ストレスは危険に対処する機能」です。

はるか昔、人間がまだ草原で狩りをして生活していた時代、人間の周りは危険だらけでした。
例えばライオンが襲ってきたとしましょう。
あなたならどんな気持ちになって、どんな行動を取るでしょうか?
まあ、大抵の人は「恐怖」を感じて「逃げる」でしょうね。
あるいは、仲間を襲おうとしているライオンに「怒り」を感じて、「闘い」を挑むかもしれませんね。
そんな出来事が会った翌日、あなたはどんな気持ちでしょうか?
またライオンが襲って来はしないだろうか…と「不安」を感じて「用心する」でしょう。

ストレスというのは「恐怖」「怒り」「不安」などの感情を引き起こして、「逃げる」「闘う」「警戒する」など、危険に対処する行動を取らせる機能なんです。

そして実はこの時、からだの中では「ストレスホルモン」の作用で劇的な反応が起こっています。

腎臓の上にぺたっと乗っかっている「副腎」という臓器があるんですが、ここから「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」というホルモンがドバーっと出るんです。
「アドレナリン」ていうのは聞いたことあるんじゃないでしょうか?
これらのホルモンは、要は「闘うためのホルモン」です。
血液を脳や手足の筋肉に送り、血圧を上げ、神経を研ぎすます作用があるんです。
なので敵と遭遇したときに、おもくそ殴ったり、素早く逃げたりできるんです。
さらにストレスが強烈になってくると、同じく「副腎」から「ステロイドホルモン」が出ます。
このホルモンは筋肉増強剤にも使われるもので、やっぱり力を強くしたり、気分を高揚させたり、血糖値を上げてエネルギーを作りやすくしたりします。
“火事場のくそ力”っていうのもこういうホルモンの作用だったんですね。

これが「ストレス」の本質です。


「なんだ、ストレスってなかなかいいやつじゃん」と思った方、残念賞。


これが一時的にであれば大変よろしいことですが、現代社会に置き換えてみると悲惨な現状が浮き彫りになります。
ライオンに襲われることは日本では一生に一度も経験できませんが、それ以外のことで「恐怖」「怒り」「不安」などを感じる機会は異常なほど多いわけです。
学校の宿題と塾に追われる小学生から、将来に不安を覚えて自分に自信をなくす大学生、上司の説教を受けに会社へ行くサラリーマン、経営に苦しむ中小企業の経営者まで、あらゆる年代において「ストレス」を感じているでしょう。

しかも、これらのストレスは「継続」します。

「ストレスホルモン」は放出されてから30分くらいはからだの中を巡っています。
その間にまたイライラすることが起こったとしましょう。
そしたら、またストレスホルモンが出て、血圧が上がり、血は手足や脳へ集中します。
この状態が延々と続いていると思ってください。
これが「ストレスが溜まる」という状態です。

そしたらどうなります?

内臓に血が回らないですよね? → 内臓は酸欠状態です。胃潰瘍や腸炎なんかが起こりやすくなります。
心臓に負担がかかりますよね? → 心臓肥大、高血圧などを引き起こします。

さらに、さっき紹介した「ステロイドホルモン」は免疫の働きを抑え込む作用もあります。
特に「NK細胞」という最強の免疫の働きがなくなります。 → 感染症、ガンにかかりやすくなります。

「ストレス」がからだに悪いということ、納得してもらえたでしょうか?


では、こういう状況を防ぐにはどうすればよいのでしょう?
一つは、できるだけストレスフルな環境を避ける。
人間どんな状況でも生きてはいけるものです。
つらい環境にいる人はさっさとそこを離れるのも手でしょう。
好きなことに打ち込むのが一番のストレス解消法だと思います。

とはいえ、そう簡単にいかないのが人情と言うもの。
何を隠そう僕もストレス環境から逃げることができない人間です。
そういう人は、精神の安定に必要な栄養素を取りましょう。
ビタミンB1(うなぎ、豚肉、玄米など)、カルシウム(小魚など)が代表です。
これらは神経の情報伝達に必要な栄養素で、これらが足りないと物事を冷静に考えられなくなります。
ビタミンB1はニンニクと一緒に、カルシウムは日光浴したり、干し椎茸と一緒に摂るなどすると効率が上がります。

ビタミンCも大切です。
これは「ステロイドホルモン」を作るときに必要なので、ストレスの多い人は摂っておいた方が良いですね。
タバコを吸う人はビタミンCを大量に消費しているので、意識して摂ってください。

そしてこの二つの栄養素をたくさん摂ると同時に、これらを不必要に消費しないようにしましょう。
ビタミンB1は糖分を取るとガンガン減っていきます。
イライラにはチョコレートなんていう人もいると思いますが、やめた方がいいですよ。

カルシウムはリンを多く摂ると体外に出て行ってしまいます。
コーラなんかは良くないみたいですね。
あと、インスタント食品、レトルト食品などにはリン酸塩として多く入っていることがあるので気を付けてください。

ちなみに、僕はビタミンを大量に摂って甘いものを減らしたおかげか、貧乏揺すりがなくなりました。
イライラしてたんだなあ。


そんなこんなで、ストレスは本来必要なものだけど、「溜まる」とからだにめちゃくちゃ悪いのです。
ストレスとうまくつきあっていくために、ちょっと栄養に気をつけてみてください。


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2006年10月 9日 (月)

目、疲れてませんか?

Jcvzr7a_ 眼科に行って双眼鏡みたいなもので目の中を覗かれた経験のある人いませんか?
あれは、目の透明な部分(瞳孔)から、目の奥の網膜を覗いているんです。
覗いただけでからだの内部が見えてしまうなんて不思議な感じがしますね。

目はからだの中で唯一透明な部分です。
我々がいつも見ている景色は、瞳孔から入ってきて、網膜にぶつかります。
その刺激を脳に伝えて、映像として認識しているんですね。
なので、目は透明でないといけないのです。

ところが、この「透明」ということが逆に弱点でもあるんです。

透明だということは、紫外線などの有害な光が直接体内に侵入しているということです。
他の部分は皮膚に守られていて、紫外線から身を守る仕組み(メラニン色素など)がありますが、透明な目にはそれがありません。
外敵の侵入を簡単に許してしまうんです。

紫外線は細胞を酸化させる力を持っています。
酸化した細胞は通常の働きができないので、からだは酸化した細胞を新しい細胞に作り替えるということを常にやっています。
でも、年をとるとだんだん追いつかなくなってきて、老眼、黄斑変性症、網膜症、網膜剥離などが起こってくるのです。

なので、目の健康を守るには二つのポイントがあると考えられます。
1. 網膜の酸化を防ぐ
2. 壊れた網膜を修復する


1. 網膜の酸化を防ぐ

網膜の酸化を防ぐ栄養素は少なくて、ビタミンA、C、E、ルテイン、アントシアニンしかないと言われています。
※2007.2.17補足:最近ではゼアキサンチンという栄養素も注目されています。

「ルテイン」というのは、マリーゴールドというハーブや、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるオレンジ色の色素です。
これは、酸化を防ぐだけでなく、オレンジ色の補色である青〜紫色の光を弱めるフィルターの役割も果たします。
紫外線も弱めてくれるんですよ。
我々のからだはそういう栄養素をきちんと目に運ぶようにできているんです。よくできていますよね。

「アントシアニン」はブルーベリーとか紫芋などに含まれる紫色の色素。
この栄養素は、網膜の酸化を強力に抑えてくれます。
また、網膜の中にあるロドプシンという光を感じる物質の修復を促す働きもあるので、疲れ目に有効ですね。

これらの栄養素は食物に含まれる量も少ないので、できればサプリメントから摂取するのが望ましいと思います。


2. 壊れた網膜を修復する

網膜を修復するにはもちろん材料が必要です。
網膜の材料は主にビタミンAとオプシンというタンパク質、DHAです。
ビタミンAとオプシンが合体するとロドプシンという物質になるんです。
ロドプシンは光を感知するために必要で、網膜にたくさん含まれるものです。
ビタミンAが足りないと夜盲症になるといわれますが、ビタミンAが目の材料なのですから当然ですね。

オプシンはタンパク質ですから体内でアミノ酸から合成されます。
必須アミノ酸を十分にそろえる必要があるので、アミノ酸バランスのいい食品を積極的にとりましょう。

DHAは魚の油に含まれる脂肪酸です。
網膜の材料ですが、非常に酸化しやすい性質があるので、上で書いた抗酸化物質を一緒にとる必要があります。

これらの材料をしっかり補充してあげることで、目の細胞は日々生まれ変わるようになってくるんです。


美しいものを見て感動できるのは、目が見えるおかげです。
目には生きている間ずっと活躍してもらいたいもの。
最近目が疲れてるなーという人は、ちょっと栄養を加えてみませんか?


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2006年10月 3日 (火)

タンパク質+ノンレム睡眠ライフスタイル

睡眠不足が続いていました。
いや正確に言うと、どれだけ寝ても眠いという状態が続いていました。

それで、最近の食生活を考えてみると、タンパク質が非常に少ないことに気付きました。
それから今日まで数日間、卵や豆腐、プロテインのサプリメントなど意識してタンパク質を摂ったんです。

そうしたら、今週に入ってからかなり元気になってきたんですよ。
睡眠時間4時間程度で昼間は頭も体もすっきりしています。


これはどういうことか考えてみましょう。

我々のからだは、起きている間ずっと働いています。
食べたものからエネルギーを作って、脳を働かせて、血を巡らせて、歩いて、考えて、話して、見て、聴いて…
絶え間なく一瞬の隙もなく、からだの全てが動いています。

そして、動くたびに消耗しています。
細胞は酸化するし、筋肉の繊維はプチプチ切れているし、エネルギーの残りかすである乳酸が溜まっています。

そんなボロボロになったからだをきれいに修復するという役割を果たすのが「睡眠」であることは皆さんもご存知でしょう。

睡眠に関してはまだまだ明らかになっていないことが多く、寝ている間に何が起こっているのかは僕も詳しく書けません。
ただ、からだの修復については、どうやら寝ている間に出るホルモンが重要な役割を果たしているみたいなんです。
このホルモンは「成長ホルモン」といわれるもので、からだの発育や修復を促す作用をもっています。

成長ホルモンは寝ている間に脳の視床下部という部分から出てくるんですが、特にノンレム睡眠(深い眠り)に入ったときにたくさん出てきます。
こいつが血液に乗っかって「からだを修復しろー!」と叫びながらからだ中を駆け巡ります。
そうすると筋肉を作る酵素とか、骨を作る酵素が働き始めるんです。

さて、ここで考えなければならないのが、修復する為には「材料」が必要だということです。
からだの材料といえば何といっても「タンパク質」。
筋肉も骨も細胞も酵素も免疫もタンパク質でできてますから。
つまりこいつがなければ、どれだけ成長ホルモンが出て「修復だー!」とがなり立てても、からだは元通りにはならないわけです。

最近の僕はタンパク質の少ない食生活をしてしまっていたので、寝ている間にからだを修復できないまま目覚めていたわけですね。
そりゃ疲れが溜まっていきますよ。

というわけで、元気に毎日を過ごす一つのコツとして、タンパク質をしっかり取るということが大事なんです。
タンパク質が足りないと、寝てもあんまり意味ないってことですね。

ちなみに、タンパク質は食物から取った場合消化に5〜6時間かかるといわれています。
ノンレム睡眠は就寝後30分程度で始まります。
ということは、7時に夕飯でタンパク質をしっかり摂って、12時に就寝、12時半からノンレム睡眠→成長ホルモン放出!というライフスタイルが元気の素ってことでしょうかね。
寝る1時間くらい前に吸収のよいプロテインのサプリメントを取るのも有効かもしれませんね。

タンパク質+ノンレム睡眠ライフスタイルで元気な毎日を過ごしましょう!


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